原発事故被害は風評被害ではなく「実害」 政府とマスコミが流し続けた基準値と実測値の嘘

 以前のブログをやめたのですが、気分により再開しました。

 ということで、小泉チョン次郎が環境大臣になってしまったので原発事故被害について軽いつぶやきから再開したいと思います。

 

 原発ムラ関係者や原発事故の被害でものが売れなくなった業者、またはマスコミ関係者によって、風評被害」という欺瞞に満ちた言葉が使われ続けています。事故から8年以上経過していますが、この欺瞞を批判し続けることは反原発派にとって最重要課題です。

 原発事故による汚染は「風評被害」などではなく「実害」です。また、風評被害という言葉に含まれる欺瞞とともに再認識しなければならないのが、「基準値」とはなんたるかということです。

 以下では、実害や基準値が、原発ムラや政府にとって都合よく勘違いされるように、どの様に大衆に対して嘘がばらまかれてきたのか、その要点を、簡単ながらも、今だにありがちな嘘を完全否定できる内容として記述します。

 

【実害】

 福島の農産物や水のモニタリング結果は一応公開されています。基準値以下として報告されるものが多数ですが、では、基準値以下でどれぐらいの数値なのでしょうか。

 公表されている内容はここから確認できますのでざっと見てみましょう・・・。

 見てみると・・・基準値以下のものが多いようですが、きっちりと汚染されています。全く汚染されていない状態の数十倍から数百倍、場合によっては数千倍になるでしょうか。

 基準値未満だからといって汚物が塗りつけられたものを、他のクリーンなものと同等に扱え、と言うのでしょうか。これは不可能であることが自明であると考えられます。

 よって、原発事故による汚染被害は、風評被害などではなく実害なのです。その上、モニタリング調査で検査対象になっているのは農産物全体のほんの一部であり、消費者として到底信用することができないレベルであることを加えて述べておきます。

 以下の基準値について説明したセクションを読めば、さらに実害は実害でしか無いのだという理解が深まります。

 

【基準値】

 専門家ではない大衆目線から、基準値の要点は以下の2点です。1を理解するだけでも、放射能汚染が風評被害などではなく実害であることの完全な理解の助けとなります。

  1. 体の弱い人(子供、老人、体質的に弱い人)を下限ラインとして疫学統計的に合意されており、その上で更に妥協して自然放射線プラスαの被爆基準値が設定されている。基準値未満でも放射線障害による病人が出ることが想定されている。
  2. 各国の基準値には「摂取割合」という概念が導入されており、アメリカではセシウムが1200Bq/Kgだから日本の基準よりゆるいじゃないか、という議論は嘘。例えば、摂取割合が低いということは、普段摂取するものの中に汚染食品が少ないことを意味する。つまり、摂取割合を国同士で代数的にキャンセルして摂取割合が関係ない基準値を計算すると、日本とアメリカ(またはEUやロシア)の基準値は同等になる。

 この2点を整理するだけでも、日本の報道(NHK含む)やネットでどれだけの嘘が拡散されてきたかわかりますね。一言でまとめると、基準値未満でも放射線障害リスクは有り、日本の基準値は他国に比べて厳しすぎるのではなく「同等」なのです。

 

 最後に、日本全土に対する汚染拡散の度合いを見てみましょう。

jisin.jp

 日本を縦に割るとして、長野と静岡を結んだラインあたりまではきっちり土壌が汚染されているということですね。実害は福島だけで終わるわけがないということです。正直私も長野以東が生産地のものは避けまくっています。

 生産者の皆さんに対しては心苦しいばかりですが、全ては原発ムラと行政に責任があります。原発設置に賛成した過去の地方自治体行政にも責任はありますが、貧乏自治体の足元を見て行われた衆愚政治の結果がこれです。

 あの事故を受けて長野以東の食品を避ける消費者を批判することはやめてください。生産者が敵として非難し排斥すべきは原発ムラとその擁護者達です。

 

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