世間では今更トリチウムの海洋放出問題が大騒ぎとなっております。原田元環境相の、海に捨てて希釈するしか無い発言が発端ですが、その後、小泉珍次郎がセクシーな環境問題解決発言を行い、わけのわからんカオス状態を作りました。
さて、このトリチウムですが、はっきり言って発ガン性物質です。
世間でよくある暴論は以下のようなものでしょうか。中部電力のトリチウムについての説明PDFを引用しています。
これらには、一部トリチウムの特性として事実は書かれていますが、特性としての事実が書かれているだけで、都合の悪い事実は意図的に隠しています。トリチウムは少量ではリスクは小さいですが、大量または少量でも長期に渡って摂取し続けると、特に血液のガンになって死亡リスクが上がります。
トリチウムが持つ本当のリスクは以下のようなものです。
- 最高技術を結集させたALPSでも取り除けず、水みたいなもんなので体中をかけめぐる最も厄介な物質
- 発がん性有り。大量被爆では死亡例有り
- 弱いβ線だが、なぜか細胞致死効果がガンマ線より高い
- 体内に入った場合トリチウムの周囲0.005mmまでしかベータ線が届かないが、体内で結合して臓器に溜まり、最大40日間ほど体内に留まる
- 有機結合型トリチウム(OBT)は外部から摂取すると体内に長く留まり、長期的に内部被曝する
- OBTは植物プランクトンや植物の光合成から作られる。鉄と反応しても出来る
- 脳に最も残留しやすく(1985年論文)、マウスよりヒトのほうが放射線感受性が高い
- DNAの分子と結合するときに水素をヘリウムに変えてしまい、DNA損傷の原因となる=ガン
- 水みたいだから長期に渡って摂取しやすい
- 少量の被爆でも長期に渡って慢性的にになるとぜんぜん大丈夫じゃない
- 半減期は12.3年もある
どうでしょうか。これらのトリチウムが持つ本当の毒性を認識するだけでも、マスコミや政府が国民に対して吹聴している内容がどれだけ嘘に満ちているか理解できると思います。
トリチウムは安全な水みたいな物質などでは決して無いのです。
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